YouTube投稿で曲の音圧を上げる方法について

ミックス
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どうも。Chivaです。今回はYouTubeに曲などをアップする際に、音圧を上げる方法についてお話していきます。

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音圧ってそもそもなに?


音量と音圧って言葉は違うのに同じ意味のような感じがしますよね。
正確にはちょっと違うんです。

音量と音圧の違い

音量:音の量。つまりボリュームなどで音の大きさを変える。

音圧:音そのものの圧。ボリュームを弄らずにそのまま大きさを変える。

ん?結局何が違うんだって思ったそこの貴方。そうですね。イマイチ分かり辛いですね。

作曲家のこおろぎさんの解説が秀逸なので、是非ご確認ください!

音圧を上げる、ということはサイズが同じ入れ物にどう入れていくのか、という事でもあります。これはカレーにとてもよく似ていますので、カレーで説明します。
これが音圧が低い状態のキーマカレーです。
(図)

お皿の大きさが音声データの使用可能領域です。白い部分、使用可能な領域が結構余ってますね。これだと寂しい夕食です。
下が適切な音圧にした状態です。お皿いっぱいに場所を使いつつ美しく盛りつけてあります。たまにはレトルト以外も食べたいものですね。
(図)

さらにお皿いっぱいにしようとすると、美しさが破綻してしまいます。ラー○ン○郎が悪い例です。
抑揚を保ちつつある程度の音圧で聴きやすく、というのが大事です。

こおろぎさんち 【音楽用語】音圧とは。楽曲を作ってない方にもわかりやすく説明したい。

どうでしょうか。

結局ボリュームをあげれば音は大きくなるのですが、一定の範囲の中で音を大きくすることが音圧を上げる、ということになります。

ここでいう一定の範囲というのが0dbという単位となります。これを超えてしまうと音は割れてしまうのです。下記をご覧ください。

実際に私の曲の波形で確認いただければと思うのですが、上が音圧を上げる前、下が音圧を上げた後の波形となります。(勿論どちらも同じ曲です)

どうでしょう。黒い割合が一気に増えてる事が分かりますね。

ただボリュームを上げてしまったら、その上限(Odb)を超えてしまうので、そのピークを抑えて中身を太らせる、というような作業を行います。そうして普段皆さんが耳にしてる音楽が完成していくのですね。(つまり音圧を上げてあげないと、非常に小さな音の作品になってしまうのです)


音圧にも拘った作品をそのままリスナーに届けたい!


今は大体音楽はCDよりもYouTubeなどのSNSやApple Musicなどの配信ストアから聞くことが殆どですよね。デジタルで作品をアップした際でも、苦労して作った作品ですから、当然音圧もそのままで楽しんで欲しいと思うのは当たり前のことです。

でも、SNSなどのサイトにアップする際、音量の調整がされてしまっているのです!

YouTube動画の音圧調整具合の調べ方


再生してる動画画面を右クリックすると、こんな表示が出てきます。

赤枠で囲んだ部分をご注目。下の方に【詳細統計情報】とありますので、ここをクリック。

するとこんな画面が出てきます。(赤枠の所)

こちら拡大してみると、

こんな内容になっております。

ここで見ていただきたいのが、上から4つ目の【Volume / Normalized】という部分。

51% / 50% という表示になってますね。

これは、YouTube側のボリューム(要は自分でYouTube画面で調整したボリューム)に対して、どれくらいの割合の音量が出ているか、を指しています。

普段は私は作業するときに、モニタースピーカーに繋げている理由から、PC側の音量(ここでいうYouTube側の音量)を下げています。画面でいうとココですね。

ここの音量をMAXにすれば100%となるわけで、実際に最大出力にしたときの割合はこうなります。

100% / 97% になってますね。

つまりこの動画は元の音源の97%の音量で再生されている、という事になります。

数字のとなりにある、(content loudness)というのは基準値(0db)に対して多いのか少ないのかの指標です。この画像だと0.2db分多いという事ですね。ここの数値がマイナスの場合は基準値よりも音が少ないという事になります。


よって、この0.2db分音が大きいから元音の)97%で音を調整していますよ!

という風に捉えてください。

他のサイトではこの(content loudness)の解釈を、下げた分の音だと説明してる所もありますが、恐らく違うでしょう。

なぜならここがマイナスになってる動画の場合、音量の補正はされていないからです。次の画像をご覧ください。

こちらは2chの創設者ひろゆきさんの配信動画ですが、赤枠の所をみていただきますと、

Volume / Normalized 100% / 100% (content loudness -0.6db)となっており、元の音源に対して100%の出力にも関わらず、実際に聞いてみると他の動画よりも音量が小さく感じられますね。

【ひろゆき】生活保護かベーシックインカムで人助け。MEANTIME LONDON PALE ALEを呑みながら。2020/04/13 L06

そう、実際に音が基準値よりも小さい場合は補正がかかりませんので、

つまり(content loudness)の値は補正値ではなく、基準値からの上下を表していることが理解できますね。

以上がYouTubeで対象動画の音圧を調べる方法となるわけですが、ここで一つの疑問が生まれますね。

loudness(ラウドネス)値ってなに?

ラウドネス値とは、人間の聴感特性を加味した「音の大きさ」を表示することができるものです。

ちょっと難しいの詳細は省きますが、要は音量の基準値だと捉えてください。
(詳細に理解されたい方はコチラをどうぞ。)

分かりやすい例でいうと、TVCM。

次々とコマーシャルが流れる中で、一つ一つ音量が違ったら不快に感じますよね。それを統一するために採用されてるのがこのラウドネス値であり、TVCM同様、動画SNSの最高峰YouTubeでも様々な(音声付き)動画がありますから、視聴者が聴きやすいように音の基準値を統一しなければならない、と言う事なんです。

特にYouTubeはイヤフォンで視聴されてる方も多いので、ユーザーの耳を守るためにもこの基準値は必須となるわけです。

YouTubeの基準ラウドネス値は-13LUFS/LKFS

上記画像の表記にあった、(content loudness 0.2db)というのは、この基準値-13LUFS/LKFSから0.2db程大きいという事になるんですね。

それでは実際に聴き比べてみましょう


◆中田ヤスタカ – ぴこぴこ東京 (feat. 眞白桃々) MV

Volume / Normalized 100% / 41% (content loudness 7.8db)

中田ヤスタカ – ぴこぴこ東京 (feat. 眞白桃々) MV

◆かんざきひろ – スネ夫が真言を唱えている時に流れている曲(フル)

Volume / Normalized 100% / 45% (content loudness 7db)

スネ夫が真言を唱えている時に流れている曲(フル)

◆Takumi Chiva – The Springtime

Volume / Normalized 100% / 91% (content loudness 0.1db)

The Springtime 【MV】

◆Takumi Chiva – 梅雨なので B’z It’s Raining… をSaxで吹き上げる

Volume / Normalized 100% / 58% (content loudness 4.8db)

梅雨なので B'z It's Raining… をSaxで吹き上げる

さりげなく自分の動画を宣伝する事をお許しください・・・・汗

如何でしょうか。

こうして聞いてみると、Volume / Normalizedの割合に関わらず、音の大きさがそれぞれちょっと違いますよね。

ですが、これらは上記で説明しましたように、全てラウドネス値-13LUFS/LKFSで調整されているのです!

音の違いを感じてしまうのは、ラウドネス値の説明で少し触れました聴感特性というのが原因です。これを超絶簡単に言いますと、

人間の耳は同じ40dbの音量(同じエネルギー)でも、低い音より高い音の方が耳に入る、ということです。(詳細に知りたい方はコチラ。かなり分かりやすく解説されてます。)


全て同じ13LUFS/LKFSで調整されてるのに、音の印象が違うのは、低域の音量バランスの違いからくるもので、あえて3つ目の私の動画だけ低域が少ないものを選んでみました。


同じ音量でも人間の耳は低域を捉えるのが苦手なのですから、この低域を少し持ち上げてミックスバランスを整えることで、人はより大きな音像と捉える事ができるんですね。
(その分高域を修正しなければならず、ここがミックスの非常に奥深い所!)


ここまでお読みいただければ、今回のお題(YouTube投稿で曲の音圧を上げる方法について)に対して大体の予測がついてきたのではないでしょうか。

改めてYouTube側がラウドネス値を採用している意図を整理しましょう。

YouTube側の意図

これはもうシンプルに音だけの事で言うと、

大きすぎる音は下げるよ!
基準値より下の音は放置するよ!

こういうことです。

結果の音量/音圧は調製されて一緒になるので、あとは人間の聴感特性によるものなのです。

結論

せっかく音圧上げるために試行錯誤しても、結果音をYouTube側に下げられてしまうので、音圧上げに関しては、そんな無理して取り組む事はありません。

と言う事になります。

そしてもっと言うと、

ミックスバランスが重要になるので、人間の聴感特性は理解し低域と高域のバランスに意識したミックスを施しよりリスナーに気持ちの良い音を届けよう!

と言う事にもなりますね。

ミックスやマスタリング処理の中で、過度に音圧を上げるという事は一定の音を削って行く事と同義ですので、SNSにアップする際は程よく処理を行うのが無難でしょう。(どうせ音下げられますからね。)

私も音楽を作ってるものとして、まだまだ未熟者ですので(上記動画比較したら分かりますね)
これからも精進していきたいと思います。

最後に(ラウドネス値を測定するプラグイン紹介)

それでは最後に音楽制作でこのラウドネス値を測るのに便利なプラグインを紹介しておきますね。

超有名プラグインなので知ってる方もいらっしゃるかと思いますが、iZotope社のOZONE 9に収録されております、マキシマイザーの中にこんな便利なボタンがあるんです。

この赤枠のボタンを押すと、なんと全ての音量を常に決められたラウドネス値に調製して音圧を上げてくれるんです!(数値は自分で設定も可能です。)

この機能を使えば、曲の一番盛り上がる所でのラウドネス値を把握したり、ある程度の目星がつけられます!非常に便利です。

私はこの機能を使って、上記動画で紹介しましたラウドネス値0.2dbに調整が出来ております。

iZotope OZONE 9

AMAZONで購入する

補足:昔にアップした動画は補正かかっていなさそう。

このラウドネス規制が始まったのは、実はここ数年のお話でして、導入前にアップされた動画は元音のまま発信されてる模様です。

2012年に投稿した動画ですが、ここの数値をみてみると、(content loudness )の表記がなく、また再生していただけると分かりますが、音が超デカイです。

阿部真央 モットー。 -Cover Live MV-

ここでもさりげなく自分の宣伝をしてる事は大目にみてやってください。

それでは本日は以上となります!音楽家の皆さんのお役に、少しでも立てましたら幸いです。

人生に、彩りを。
Chiva.

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